秋の連想、行楽のこと

あんまりにも暑くて、

毎日ゴロゴロ鳴る不安定な空に

そろそろ

涼しくなってからの

秋の行楽から連想するお話です

 

〝行くを楽しむ〟と書いて

『行楽』

〝こうらく〟といえば

すわきこうらく中華そば

を思い浮かべます

 

その昔、玉島のまちの真ん中に

玉島バスセンターと呼ばれた

ターミナル(起点と終点を担う重要施設)

がありまして、

当時としてはかなり大きな商業施設も

併設されていたので

遠方からバスに乗って買い物して

バスで帰るという方もたくさん

いらっしゃったようです

周りにも映画館や銭湯、飲食店などが

あって、とっても賑わっていました

 

その飲食店のひとつに

〝すわきこうらく中華そば〟

という名前のラーメン屋がありまして

高校時代の同級生のご両親が営まれていました

部活おわりなどによく通った目的は

中華そば

言いたいところですが

「少年サンデー」の〝うる星やつら〟を

毎週欠かさないことが

大きな楽しみでした

そのラーメン屋の息子は

バンドを組んでいました

特にカバーしていたのが

〝オフコース〟

そこに通ううち、「ボーカルがいない」と

言い出した彼に

「読み終わったサンデーあげるから

文化祭で歌ってくれ」

と懇願され

ステージに上がることに

 

曲は、

『一億の夜をこえて』

などオフコース一色

あんなハイキー、どうやって出したんでしょう

文化祭は大いに盛り上がったのですが、

もげもげの音程に

赤面するばかりです

短期間で一度きりでしたが

バンドってとっても

楽しかったということだけは

覚えています

映像として残されていない時代

ほっとするようでもあり

さびしくもあり、です

 

「映像は、記憶の玉手箱やねん」

思えば、高校時代の友人からは

今のこの仕事の支えとなる言葉を

たくさんもらっています

 

秋の連想

〝こうらく〟から思うこと

それは青春と中華そばとサンデーと

文化祭と歌とバンドと

まちの活気はひとつだった

という、今となっては

まぶしすぎる

記憶でした

 

 

 

2023年09月12日